２回目となりましたジュリアンパブリッシング恋愛小説大賞、前回応募いただいた作品に書き手の皆様も刺激を受けたのか、この度は今まで以上に読みごたえのある物語、全424作品が応募されました。

今回も政略結婚やドアマットヒロインといった人気設定のほか、獣人ものやオメガバースなど個性豊かな設定が多数見られ、なおかつ前回は少なかった現代ものも数多くいただくことができて、編集部一同たいへん嬉しく思っています。 その中でも設定や性描写に頼らずストーリーがしっかりしており、なおかつ個性あるキャラクターの描かれた７作品を受賞作として選考いたしました。

受賞作以外にもドラマティックな作品はいくつもあったのですが、ストーリーを進めることに専念しすぎたためか、全体的に〝いちゃらぶ〟が不足してしまい、残念ながら見送ったものもあります。 例えば「ヒロインとヒーローが困難を乗り越えて結ばれる」というお話の場合、その「困難」ばかりをクローズアップしてしまい、結ばれたあとの幸せなシーンなどがあまり描かれていない、というパターンです。 一般文芸であればそれも有りだと思いますが、今回募集した３レーベルはライトノベル、ティーンズラブなど、いわゆるエンタメに属するジャンルであるため、途中のデートシーンやラブハプニング、二人が結ばれたあとの幸せな描写など、読者が純粋に楽しむための〝遊び〟の部分も重要になってきます。 そのため、魅力あるキャラクター、ストーリーは大前提として、その上で恋愛の多幸感を意識した、エンタメ小説としての完成度を高めていっていただければと思います。

最後に、今回受賞には至らなかったのですが、御曹司×平凡ＯＬといった、日常生活の延長線上にあるような現代ものも引き続き募集しております。日常生活が舞台だからこそリアリティのある背景や、〝どこかにいそうだけどなかなかいない〟魅力的なキャラ作りが求められますが、それゆえ人気のあるジャンルでもあります。 加えて、今回少なめだったコメディなども募集しておりますので、次回もぜひ積極的に挑戦していただければと思います。
これからも、ジュリアンパブリッシングをどうぞよろしくお願い申し上げます。

編集部一同