この度、フェアリーキスにロイヤルキス・チュールキスの2レーベルを加えた、ジュリアンパブリッシング恋愛小説大賞を開催するに至り、実に多種多様な設定の全471作品が応募されました。
今回は、ガチムチもの、様々なプレイを盛り込んだもの、ショタもの、女性優位ものなど、これまであまり弊社では書籍化されてこなかった作品が数多く見られました。そのためあえて流行にとらわれず、文章が粗かったとしても純粋に編集部で面白いと思い、なおかつ設定の面白さやキャラクターの個性を生かした6作品を選出しました。
こういったものの中から新たなトレンドが生まれることを願い、前向きに書籍化を進めていきたいと思っています。
これら以外にも面白い作品は多数あったのですが、やむなく落選させた作品の中には、前半は個性的な設定を生かし人気も取れていたのに、途中で設定を生かし切れず面白さが失速してしまったものもありました。人気がとれたからといって安心せず、最後まで設定を生かして書き切っていたらさらに面白くなったのでは、ともったいなく思います。
また今回は大人の女性向けの作品が集まったムーンライトノベルズ様からの応募ということである程度やむを得ないことだとは思いますが、性描写に頼りすぎて、ヒロインやヒーローの個性や魅力的なシチュエーション作りがやや弱い作品もいくらか見受けられました。
特に、常に強引で男らしいヒーローに押し切られてしまう流されヒロインというのは、決してNGではありませんが、商業で書籍化となりますと、ドラマ性を膨らませるためにも本人にも何かしら行動してほしかったと考えてしまいます。
性描写を売りにするとしても、それを演じるヒロイン・ヒーローに魅力がなかったり、シチュエーションが今一つだったりしたら、性描写自体にもときめきがなくなってしまうのではないでしょうか。
最後に、現代ものが少ないのが少々さびしく感じられました。現代ものも商業ベースではまだまだ人気がありますので、今後積極的に挑戦していただければと思っています。
これからも、ジュリアンパブリッシングをどうぞよろしくお願い申し上げます。
編集部一同