書籍詳細
国王陛下と初恋プリンセス
ISBNコード | 978-4-908757-13-6 |
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サイズ | 文庫 |
定価 | 649円(税込) |
発売日 | 2016/07/15 |
レーベル | ロイヤルキス |
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内容紹介
人物紹介
ヴィオレッタ
カナルーナ国の第三王女。16歳。
グランドーラの国王の許嫁だが、病弱であることを気にしている。
アレクサンドル
グランドーラ国の国王。28歳。
ニ年前に父王が逝去したため、王位を継ぎ国王となった。
立ち読み
「やっ……」
大きな手で鷲掴みにされ、にわかに恐怖を覚えて硬直した。
「なかなか手触りがいいな」
吐息混じりの声で耳をくすぐり、鷲掴みにした乳房を揺すってくる。
ヴィオレッタはますます身体を硬くしたけれど、彼はかまうことなく揺さぶり続けた。
柔らかな乳房に指が食い込み、痛みを覚えて声をあげる。
「やめて……」
羞恥と恐怖がない交ぜになっていた。
普段はドレスに覆われている乳房を、彼に掴まれているのが恥ずかしい。いったいなにをするつもりでいるのか、それがわからないから怖い。
「この先にあるのは得も言われぬ快楽だ。それを味わわせてやるから、おとなしく身を任せているといい」
「でも……」
ヴィオレッタは前を向いたまま項垂れる。
カナルーナ国で受けた情操教育では、身体を繋げ合うことで快楽が生まれると習った。
けれど、彼は身体は繋げないと約束してくれている。他の方法と言われても想像がつかないから不安が消えない。
「愛するヴィオレッタ、君に怖い思いなどさせない」
甘く囁き、耳朶を甘噛みした唇が、頬を啄み始める。
「んっ……」
不意のくちづけに、ヴィオレッタの身体から一瞬にして力が抜けた。
アレクサンドルはまるで柔らかさを確かめるかのように唇を何度も啄み、舌先で丹念に形をなぞってくる。
「ん……ふっ」
こそばゆい感覚に肌がざわつき、肩が小刻みに震えた。
深く唇を重ねてきた彼が歯列をこじ開け、舌を差し入れてくる。
幾度もくちづけてきたヴィオレッタは、躊躇うことなく舌を絡め合う。
「ふ……んんっ」
絡めた舌をきつく吸われ、胸の内側が熱く疼いた。
さらには音が立つほど強く吸い上げられ、全身に甘い痺れが広がっていく。
温かな湯の中で繰り返されるくちづけに、まるで霞でもかかったかのように頭の中がぼんやりとしてきた。
「ふんっ……」
ふと解けた舌が、口内を悪戯に動き回る。
執拗に舐め回され、またしても胸の深いところが疼いた。
同時に揺さぶられている乳房までが、甘く痺れていく。
くちづけを交わしていて、こんな感覚を覚えたのは初めてのことだ。
いったい、自分の身体はどうなってしまったのだろうか。ただくちづけ合い、乳房を揺すられているだけだというのに、いつもとはまったく違う感じがした。
「あふっ……」
「このままでは逆上せてしまいそうだから寝所に行くぞ」
唐突にくちづけを終えたアレクサンドルが、ヴィオレッタを抱きかかえて湯から上がる。
湯が滴るのもかまわず湯殿を出た彼が、ヴィオレッタを抱き上げたまま寝室に向かう。
長いくちづけに脱力しているから、裸で抱かれているというのに為すがままだ。
「顔が赤いが、大丈夫か?」
寝台に横たわらせたヴィオレッタを、心配げに見下ろしてくる。
「少し火照ってしまっただけ……」
大丈夫と小さく首を横に振ると、隣に横たわってきたアレクサンドルに背中越しに抱きしめられた。
湯に濡れている肌が触れ合い、互いに裸でいることを思い出したヴィオレッタは、急激な羞恥に襲われ肩を窄める。
「アレックス……」
尻に触れている彼の屹立がやけに熱く感じられ、逃れたいのに身動きが取れなくなった。
「ヴィオレッタ、君の可愛い声が聞きたい」
ねっとりと絡みついてくる甘い囁きに、湯に濡れた肌が震える。
首筋の柔らかな肌を幾度も啄まれ、緩やかに痺れが広がっていく。
「んふっ……」
味わうように肌の上で舌を這わせながら、片手をヴィオレッタの内腿に滑り落としてくる。
大きな手で柔らかに柔肌を撫でられ、こそばゆさに身を捩った。
「んっ」
膝からゆっくりと這い上がってきた手が、腿の付け根でぴたりと止まり、秘所を隠す茂みを探ってくる。
「やっ……」
自分でも触れたことがない場所を弄られ、咄嗟に彼の手を掴んだ。
けれど、制止を無視した彼は、こともあろうに細い繁みを摘まんで引っ張った。
「ひゃ……ん」
あまりの驚きに変な声をあげたヴィオレッタは、彼の手から逃れようと腰を振って足掻く。
「暴れるな」
笑いながら窘めてきた彼が、今度は指先でさわさわと繁みを撫で回してくる。
「はっ、ん……」
ふと繁みの中に滑り込んできた指先が、目に見えない場所で大胆に動き出し、かつて味わったことがない蕩けるような感覚が湧き上がってきた。
「ああぁ……あっ……やぁ……」
触れられている場所から駆け抜けていく甘い痺れに、自分のものとは思えない甘声がひっきりなしにもれてくる。
「ふ……あ、あっ……ん、く……」
すんなりと伸びた脚と、寝台に落としている手が激しく震えた。
自分の身体でなにが起きているか、さっぱりわからないでいる。
彼の指先に捕らえられているそこが、ただならない熱を持って激しく脈打っていた。
「わたしの指に意識を向けるんだ。そうすれば、もっと気持ちよくなれるぞ」
アレクサンドルからあやすように言われて意識を向ける。すると、普段は繁みに覆われている無垢な花芽を、彼が丹念に愛撫し始めた。
「ふ……んんっ……あっ、あっ……」
意識を向けたことで感度が高まったのか、全身を震わせる強烈な痺れに、ヴィオレッタは鼻にかかった甘声をもらしながら身悶える。
執拗な花芽への愛撫に震えが止まらない。絶え間なく湧き上がってくる痺れが全身をくまなく満たし、勝手に腰が揺らめいた。
「初めての快感は強すぎるか?」
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