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愛を選ぶ姫君 〜運命は花嫁にささやいて〜

火崎 勇 / 著
氷堂れん / イラスト
ISBNコード 978-4-86457-224-8
サイズ 文庫
定価 631円(税込)
発売日 2015/03/24
レーベル ロイヤルキス
発売 ジュリアンパブリッシング

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内容紹介

公爵令嬢ジェレイラは婚約者に恵まれなかった。八歳の時のカッコイイ騎士、十歳から十八歳までの婚約者、誰とも結婚しなかった。王家の血を利用されないよう親の決めた数々の婚約は、とても年の離れた従叔父である次期国王陛下と整い、将来の王妃になる事に!! 覚悟を決めた日、お城の馬屋でカゲツという貴公子のような男性と出逢う。厳しくて不遜だけど、実は誠実で優しいカゲツに惹かれていく。愛される悦びに初心な純潔を散らされ、甘く疼く愛の日々が始まるけど、彼には秘密があって——!?

人物紹介

ジェレイラ

ボーシェット公爵家の娘。
顔も知らない次期国王陛下のエルゲンと婚約する。

カゲツ

エルゲンの屋敷で出会った貴公子。
未来の王妃であるジェレイラに厳しく接するが、優しい一面も。

立ち読み

「カゲツ…」
 部屋着のリボンを解き、前がはだける。
 剥き出しになった胸の膨らみに、キスが降る。
 胸に触れた途端、キスは愛撫に変わり、ツンと立った先を舌がもてあそぶ。
「あ…」
 甘い疼きが女の悦びを呼び起こす。
 抗えない。
 鳥肌が立つほどの快感に、力が抜けてしまう。
 大きな手は、丸みのある乳房をしっかりと掴み、優しく揉んだ。
 もう一方の乳房は口に含まれ、吸い上げられる。
 彼の口の中で、先が転がされ、その度に身体の芯が痺れてゆく。
 もうだめ。
 引き返せない。
 私はきっとこの人に全てを捧げてしまう。そうなったら、もう誰のものにもなれない。
「カゲツ…」
 震える手を、私は彼の身体に回した。
 抱き締めて、彼を受け入れることを身体で伝えた。
 それを待っていたかのように、彼は布団を捲り、部屋着のスカートを捲り、手を中へ滑り込ませる。
 脚をはい上がる指。
 閉じた脚を割って、その中心へ向かう。
 柔らかな肉をかき分けて、指が動く。
 胸をいじられているだけでも堪らないのに、指がソコに触れると、身体がビクッと震えた。
「あ…」
 反射的に強く脚を閉じたけれど、既に中心を目指して滑り込んでいた指を阻むことはできなかった。
「や…」
 長い指が、私の下の口にたどり着く。
 キスと胸への愛撫で、蜜が溢れている自覚はあった。
 指はそれを確かめるように、入口で濡れた肉をもてあそぶ。
 前をはだけた服は、すでに役に立たず、乳房は両方とも彼の前に晒されていた。そのことが恥じらいを呼び、恥じらいが感覚を鋭敏にする。
 スカートは残っていたので、彼の指が何をしているか、わかっているけれど見ることはできはなかった。
「あ…ぁ…」
 乳首の先を彼の歯が軽く噛む。
 痛みはないけれど、ゾクリとして背が反る。
 下にある指はだんだんと中へ入り込み、いやらしい音を立てていた。
「もっと濡れないと」
 乳房を揉んでいた方の手が、先を摘まむ。
 少し強い力で、グリグリとそこをいじる。
 いじられているのは胸なのに、下が濡れてゆく。
 溢れてくる蜜は、殿方を受け入れるために必要なものなのだと教えられた。私が彼を求めて、迎え入れる準備をしているのだと。
「あぁ…っ!」
 深く差し込まれた指。
「いや…っ、変…っ」
 蠢いて、引き抜かれる。
「だめ…、そんな…」
 自分でも触れたことのない場所を、彼の指はよく知っているかのように動く。
「…っ、う…」
 声を上げてはいけないのだと思い出し、慌てて私は唇を噛み締めた。
 こんな声を聞かれたら、誰かが入ってきてしまうかも知れない。こんな姿を見られたら、カゲツがどんな目に遭うか…。
 指が動く。
 下が動く。
 身体が快楽に溺れてゆく。
 声を殺しても、滴る蜜が『感じている』と教えてしまう。
 一度引き抜かれた指は、とば口の上にある小さな突起を探り当てた。
「……!」
 無意識に身体が痙攣し、またとろりと何かが溢れ出る。
 噛み締める唇は痛みを感じたが、そうしなければ声は止められなかった。
「どうした?」
 彼にしがみつき、声を殺す私に、彼が問いかける。
「声を上げていいんだぞ。恥ずかしいことじゃない」
 けれど私は首を振った。
「恥ずかしいか?」
「…聞こえ…人に…」
「何だ?」
 私に喋らせるために指が止まる。
「こんな声を…、人に聞かれたら…。あなたが…」
 それだけ言うのがやっとだったが、それだけで彼は察してくれた。
 身体を起こし、私の顔を覗き込む。
 胸にあった指が私の唇をそっとなぞった。
「…赤くなっている」
 そして唇を重ねると、一度止めた指をまた動かした。
 前より激しく、奥まで。
「ン…、ンン…ッ」

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