書籍詳細
黒元帥の略奪愛 〜女王は恋獄に囚われる〜
ISBNコード | 978-4-86457-240-8 |
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サイズ | 文庫 |
定価 | 660円(税込) |
発売日 | 2015/07/16 |
レーベル | ロイヤルキス |
発売 | ジュリアンパブリッシング |
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内容紹介
人物紹介
ディアドラ・リンド・オルゼヴィア
オルゼヴィア国女王。勝気だが内向的。
普段は男装して男言葉。
ヴラド・ラズヴァーン
オルゼヴィア国軍元帥。
冷徹・不言実行・忠実。かなり冷酷な一面も。
立ち読み
「ひ……ッ!? 」
「……濡れていますね。少なくとも貴女の身体は、私に抱かれることを嫌がってはいない」
ヴラドが低く含み笑う。ディアドラは恥ずかしさと後ろめたさから必死にもがいた。
「やっ、やだ……! やめろっ……、んんッ」
抵抗を封じるように唇をふさがれる。舌と同時にいっそう深く指を銜え込まされ、ディアドラはヴラドと唇を合わせたまま壊れそうに目を瞠った。
くちゅくちゅとぬめった水音が肉襞のあわいから聞こえてくる。ずぅんと下腹が重くなるような快感が突き上げ、ディアドラは大きく胸を上下させた。
ヴラドはようやく唇を離し、啄むように絶え間なくくちづけを繰り返しながら濡れた秘裂で指を前後させた。もう片方の手は執拗に乳房を揉みしだき、敏感な尖りを刺激し続けている。
すらりとした外見から受ける印象よりもずっとヴラドの身体つきは逞しかった。その広い胸に抱き込まれ、強力な腕で拘束されたディアドラは罠にかかった無力な獣も同然だ。
剣の腕には多少の自信があった。技術的には立派なものだとヴラドも請け合ってくれた。たぶんお世辞ではなかったはずだ。しかし、こうして捕らえられればいやでも思い知らされる。
どんなに技術が優れていようと、鍛え抜かれた男に力で敵かなうわけがないのだと……。
ましてやヴラドはオルゼヴィア国軍の元帥。〈黒い閃光〉と内外から恐れられる傑出した戦士でもある。当然のことなのだと理性では理解できても、感情的にその差異が受け入れられない。受け入れたくない。受け入れたら自分の弱さを認めることになってしまう。
女王たるディアドラはどんなときも強くあらねばならないのだ。自分で自分を弱いと認めることなど絶対にできない。なのに、現実にはヴラドのくちづけに手もなく酔わされ、ろくな抵抗もできないまま裸に剥かれ、恥ずかしい場所を好き勝手に弄られて淫らに喘がされている。
屈辱だった。自分が女であること、どんなに気負ったところで所詮は無力な女にすぎないことを突きつけられ、嘲られているようで……。せめて奥歯を噛みしめ、媚びるような声を上げまいとするのに、ヴラドの甘く情熱的なくちづけに脆くも突き崩されてしまう。
唇と舌を貪りながら乳首を責められ、秘処をまさぐられる。これまで性愛の愉悦など知らずに来たディアドラには一時に何箇所も性感帯を責められるのは刺激が強すぎた。
泳ぎを知らない人間が、いきなり荒波のさなかに放り出されたようなものだ。
もがきながら溺れ、呑まれてゆくしかない。うねり逆巻く快楽の渦に。
(ど……して……、こんな……っ)
びくりと白い喉を反らし、ディアドラは喘いだ。
秘裂に潜り込んだヴラドの指が、ぷくりとふくらんだ秘珠を優しく転がし始める。
腰骨を貫くような強烈な快感が噴き上げ、ディアドラは息を呑んだ。
「く……ひッ……」
ぬるぬるに濡れた指先で上下に擦りたて、ぐるりと円を描くように撫で回される。
そのたびに身体がぞくぞくと疼いて、喘ぎ声が洩れた。やめさせようとヴラドの手首を掴つかん
でも、ほとんど力は入らない。
「ぃや……、やめ……ッ」
熱くぬめる蜜液が奥処からあふれてくるのが自分でもわかる。
ディアドラは混乱しきってがくがくと首を振った。ここは排泄と月経の血を流すための場所であるはずだ。そんな不浄の場所をまさぐられて快感を覚えてしまうなんて絶対奇怪しい。
どうしてヴラドはこんなところに臆面もなく触れるのだろう。何故それに応えるかのようにとろりとした粘液がにじみ出てくる? 無知なディアドラは混乱するばかりだ。
おそるおそる視線を向けると、ヴラドが三本の指を使って濡れ襞と媚蕾をぬちゅぬちゅと刺激しているのが見えた。あまりの生々しさにディアドラは真っ赤になった。
「や、やめろ! どうしてこんなことをするんだ。そんなにわたしを辱めたいのか!?」
「辱める? まさか。あなたは誰より大切な御方なのに」
囁いてヴラドはくすりと笑った。
「……何も知らないのですね。私は貴女がつらい思いをしないですむよう、じっくりと解してあげているのですよ」
「ほ、解す? どういう意味だ……」
「自分で言うのも何ですが、私はけっこう大きいんです」
何が、と訊き返す前にずぷりと蜜孔に指を挿入され、ディアドラは悲鳴を上げた。
「あぁンっ……!!」
もがくディアドラを押え込み、ぐりぐりと奥まで指を突き入れてヴラドは呟いた。
「初めてだとさすがに狭いな。指一本でこれでは……。もっと広げておかないと」
「やあぁッ! 抜いて、痛い……!」
「そう締めつけないで。貴女を傷つけるつもりはありません」
「んぅっ」
ディアドラは激しくかぶりを振った。もうすでに、傷つけているくせに……っ。
だが、どんなに懇願してもヴラドは指を抜かず、じゅぷじゅぷと隘路を穿ち続けた。
乳首を弄っていたほうの手も茂みに差し入れ、ふくらみきった花芽をあやすように転がし始める。耳朶を甘噛みされてのけぞると、犬のようにべろりと唇を舐められた。
「んッ……、んん——」
振りほどこうともがいても腰が抜けたみたいになって力が入らない。
チカチカと視界に星が瞬き、下腹部がうずうずと戦慄いた。強烈な尿意に似た衝動が突き上げ、きゅぅぅと下腹部を絞り上げられるような感覚に、ディアドラはびくりと背をしならせた。
「ひぁ……ッ……!!」
言葉を絶する感覚で脚が引き攣る。ヴラドの指を銜え込んだ媚壁がビクビクと痙攣していた。
何が起こったのかわからず放心する瞳を覗き込み、ヴラドが愛しげに囁いた。
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