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ブリリアント・ブライド 〜煌めきの姫と五人の求婚者たち〜

姫野百合 / 著
KRN / イラスト
ISBNコード 978-4-86457-239-2
サイズ 文庫
定価 660円(税込)
発売日 2015/07/16
レーベル ロイヤルキス
発売 ジュリアンパブリッシング

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内容紹介

結婚しよう、俺たちを遮るものは何もない。
父王が選んだ五人の求婚者の中から、結婚相手を決める事になった王女スフェーン。彼らの真の姿を見極めるため、小間使いのオリヴィンと入れ替わることに。二人の前に突如現れた暴れ馬から助けてくれたのは、アウィン王子と彼に仕えるユークレースだった。聡明で逞しいユークレースに心を奪われたスフェーンは、身分違いの許されざる恋に溺れていく。吐息が唇に触れ、髪に口づけを落とされ、身体の芯を甘い痺れが駆け抜けて……。煌めきの姫と怜悧な青年のハッピーラブ?

立ち読み

「震えてる」
「ええ……。すごくドキドキしてるの……」
「俺もだよ。さわってみる?」
 手を取られ、ユークレースの胸に導かれた。
 厚い胸板の下では、スフェーンに負けないくらいの勢いで、心臓が脈打っていた。
「ほんと……。ドキドキしてる……」
「同じだな」
 その言葉に少しだけ気持ちが楽になった。強張っていた肩から力が抜ける。
 スフェーンは、そのまま、ユークレースの胸に掌を這わせた。
「……すごく硬い……。わたしと全然違うのね……」
 なめらかな皮膚の下を鎧のような筋肉が覆っているのが直に感じられる。
 削ったようにへこんだ鳩尾も、幾重にも割れ引き締まった腹も、同じように硬質で、これが同じ人間の身体だとはとても思えないほどだ。
 臍へそのあたりまで行くと、再び手を取られた。
 導かれたのは、びっくりするくらい熱いもの。滾る、男の器官……。
「……ぁ……」
 びっくりして、一瞬、手を引いてしまった。
 ユークレースはそれを咎めなかったけれど、好奇心が勝り、スフェーンは、再び、手を伸ばし、それに指先でそっと触れてみる。
 勝手に、ぬるぬるして気持ち悪いものという印象をいだいていた。しかし、初めて触れたそれは、さらりと乾いていてなめらかだ。
 戸惑うスフェーンの掌を、ユークレースの掌がそれごと包み込む。そこは、信じられないほど、大きくて、硬くて、熱い。
 掌に伝わってくる存在感に圧倒され、少し怖くなった。
 言葉も出せないでいるスフェーンの掌を包んだまま、ユークレースがそっと掌を揺する。
 途端に、スフェーンの掌の中のものが、びくん、と脈打った気がして、スフェーンは小さく悲鳴を上げた。
「いや……。離して……」
 けれども、ユークレースは許してくれない。
「気持ちいいから、だめ」
「……気持ち、いいの……?」
「ああ。すごく、いい」
 耳に触れた吐息は、陶酔を含んで、甘かった。
 スフェーンは、ユークレースを包んだ掌に、こわごわと力をこめる。
 ユークレースが低く呻いた。
 ユークレースの熱が伝わったように、スフェーンの身体にも熱い痺れが、じわり、と広がる。
 いつしかしどけなく開いていた膝を撫でながら、ユークレースの掌が内腿の間に入ってくる。
「あっ……」
 いつもは慎み深く閉じた場所を指先がなぞった。
 それだけで、身体が、びくん、と大きく震え、熱を増す。
 逃れることも、もがくこともできないまま、されるがままになっているスフェーンのそこを何度かそっと撫でたあと、ユークレースはほんの少しだけ指先に力をこめた。
 ぬるりとした感触と共に、指先がスフェーンの中に入ってくる。
「ひぁっ……」
 思わず身をよじって逃れようとすると、強い腕に、引き止められ、抱き寄せられた。
「おまえも気持ちよかったんだな」
「いや……、そんなこと、言わないで……」
「もっと、気持ちよくなろう。俺のも、さわって」
 熱っぽい声でねだられる。
 言われるがままにユークレースのそこに触れると、ユークレースの指先が、さらに、身体の奥深くに入り込んできた。
「あ……ん……」
 最初に感じたのは違和感。なのに、ゆっくりと指を出し入れされたり、中をかき混ぜるようにされたりする内に、身体がユークレースに馴染んで、とろけるようにやわらかくなっていく。
 スフェーンの掌の中のユークレースは、一段と膨れ上がり、熱を増していた。
 やさしく撫でさすると、スフェーンの指を弾くほどに、びくびくと震えるのが、たまらなくいとおしい。
 素直に、気持ちいいと思えた。
 これは大好きな人とする特別な行為。こうして、互いに求め合い、高まって、やがて、心も身体も一つになる……。
「……ふ……ぁ……」
 すうっと何かが背中を伝って、頭のてっぺんで弾けた。
 浅い眩暈のような感覚。
 なんだか、もう、身体を起こしていられない。
 ユークレースに触れられていない場所までもがひどく敏感になっていた。全身が、痙攣するように震えて、息をするのもつらい。
 ユークレースは、ぐったりと力の抜けたスフェーンの身体を抱き寄せ、寝台の上に横たえた。振動で甘い香りが立ち上る。濃厚で官能的な薔薇の香り。
 上からユークレースが覆いかぶさってきた。
 膝を割られ、足を開かれる。
 いよいよなのかと思ったら、身体の芯が、じわり、と疼いた。

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