書籍詳細
夏の嵐 〜英国紳士の激情〜
ISBNコード | 978-4-86457-259-0 |
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サイズ | 文庫 |
定価 | 649円(税込) |
発売日 | 2015/10/05 |
レーベル | チュールキス |
発売 | ジュリアンパブリッシング |
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内容紹介
人物紹介
岸田舞亜
アパレル関係の会社で働くOL。23歳。
イギリス貴族の父と日本人の母の間に生まれた。
ジャック・グリーン
舞亜の兄の友人のイギリス人。28歳。
妹想いだが、少し過保護なところがある。
立ち読み
「綺麗な胸だ。確かに、魅了されるな」
「あ……っ!」
言うなり、彼は私の胸に口づけた。
熱い舌が乳房の周囲を舐める。
柔らかな丘は仰向けになっているせいで崩れていたが、それでもまだ十分な膨らみを保っていた。
その丘を、舌が上ってゆく。
生き物が這ってゆくようにゆるゆると動いて、頂点を咥える。
「あ……」
ピリッ、と痺れが走り、鳥肌が立った。
口の中で、舌が先を転がす。もう一方の胸も、指が先を弄び、撫で、揉む。その度に身体から力が抜けてゆく。
脚の間、女性の中心が疼く。
彼の指に煽られる。
さっき飲まされたアルコールが身体を熱くしていたが、彼の愛撫が更に身体を熱くする。
目眩がした。
全身の神経が過敏になり、肌が痛い。
だめ、このままでは押し流されてしまう。暴力に負けた上、彼に応えてしまうふしだらな女にされてしまう。
「やめて…、あなたは誤解して……」
「誤解などしていない。本気で君がフレッドの金を狙っているとは思ってない」
ああ、違うの。
それじゃないの。
「だが、それも魅力の一つだろう?」
「違……」
絡んでいた指が離れる。
離れれば指が不埒なことをするとわかっているから、解けないように握り締める。
舌が胸を濡らし、快感が力を奪い、彼の手が自由になってしまう。
長いネグリジェの裾をたくしあげ、手は脚に触れた。
ふくらはぎを持ち上げ、私を完全にソファの上へ横たえようとする。
彼を蹴ってでも阻もうとしたのに、内腿を撫で上げられただけで、また力が抜ける。
彼を遠ざけるか、脚を閉じるか、迷っている間に手が奥へ進む。
「いや…っ!」
下着の上から、彼が私の秘部に触れた。
指の感触が、布の上からそこを撫でる。
そして、下着の横合いから中へ指が入り込む。
ヒクッと、自分の意思ではなく、そこが痙攣する。
「や……、あ…っ」
指は襞を探り、中心に当てる。
「ひ…っ」
だが奥まで差し込むことはせず、そこから溢れる蜜を確かめただけだった。撫でるように湿った場所を彷徨う。
強い力ではなく、そっと撫でるようなその動きは恐怖だけでなくゾクゾクする快感も生み出した。
溢れてしまう。
身体の中から、彼のための露が湧いてくる。
はしたないことだとわかっているのに、自分の上にいるのがジャックだと思うと、拒み切れない。
彼が……、好きだから。
初めて出会った時から『無理』とか『あり得ない』という言葉でごまかし続けた気持ちが、身体に触れられて溢れ出てしまう。
優しかった彼も、意地の悪い彼も、ずっと私の気持ちを惹きつけていた。
ええ、認めるわ。もうとっくに私はジャックに心を奪われていた。
彼がどんなに意地悪を言っても、憎むことは出来なかった。いい人だと、正直で優しい人だと、何度も言い訳した。
誤解が解ければ、またあの魅力的な笑みを向けてもらえるだろうと、その時を待っていた。
彼が熱っぽい目で私を見てくれる日を夢見ていた。
私は、彼に抱かれたかった。その気持ちを僅かながら抱いていた。
でもこんな形ではなかった。
「いや……」
好きな人に触れられて、身体が反応する。
凶行に走る男を押しのける一方で、恋した人の手に身体が燃える。
ジャックは、女性の身体を扱うことに慣れているようだった。でも私は男の人に触れられるは初めてだった。
あっと言う間に籠絡されて、力がどんどん抜けてゆく。
「あ……、や…っ」
胸は既に彼の玩具と化していた。大きな手に弄ばれ、膨らみを揉みしだかれる。
舌は胸の先だけを嬲り、下に伸びた手は下生えを探って小さな蕾に到達した。
「あ……っ!」
指で強く押され、声が上がる。
「いや、そこは…っ」
今までとは違う感覚。
性的な痺れと快感が一瞬にして全身を走り抜ける。
「気持ちいいか?」
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