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溺愛スイッチ 〜青年社長の甘い誘惑〜

如月 / 著
小島ちな / イラスト
ISBNコード 978-4-86457-305-4
サイズ 文庫
定価 703円(税込)
発売日 2016/04/05
レーベル チュールキス
発売 ジュリアンパブリッシング

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内容紹介

好きだ。もう絶対に離さない
カード支払いの督促のバイトをしている大谷瞳が悪評高い客の家に赴くと出てきたのは誠実そうで美しい青年、門島だった。犬の世話に手を焼く彼に助言したのがきっかけで彼と付き合うことになる瞳。ロボット開発に携わり人を癒やしたいと語る彼と支払い遅延の常習の彼とのギャップにとまどいつつも抱かれてしまう。大切にすると囁かれ悦びに蕩けていく身体と心。彼女を溺愛して高価な贈り物を次々にしようとする彼を危ぶむうち、瞳の携帯にストーカーと思しきメールが次々と届くようになって!?
★初回限定★
特別SSペーパー封入!!

人物紹介

大谷瞳

カード会社のコールセンターで督促のアルバイトをしている。
犬好きで、トリマーを目指し勉強中。

門島

カードの支払い遅延をしている、悪評高い客。
瞳認証を利用したロボット開発をしている。

立ち読み

「ん……んんぅ」
 思わず漏れる自分の声が、鼻にかかって媚びたような響きになっていて恥ずかしくなる。でも、嫌悪感はない。もっと彼と触れあっていたいと思う。
 瞳は門島の背中に腕を回した。
 彼のパジャマを掴んでしがみつく。それに押されたように、門島の舌が瞳の奥へと入ってきた。彼女の舌をからめ取るように擦り合わせる。
 激しい口づけに溶けそう。
 自分たちのしている行為がよくわからないまま、瞳は夢中で彼に応えた。
 彼の背中を抱きしめるように、腕に力を入れる。門島も強く抱き返した。
 パジャマの前がはだけて、彼の裸の胸が瞳の小さな乳房を押しつぶす。その痛みに、瞳が小さな悲鳴をあげた。
 あ、と一瞬我に返ったように、門島は体を少し離した。
 淡いライトの灯りに、彼の顔が照らされている。人の好さそうな甘い顔立ちが、今は少し怒ったみたいな真剣な表情が加わり、見入ってしまう。
 彼の手が、瞳の頬をそっと撫でた。
「瞳さんとこんなふうになるなんて……夢みたいだ」
 彼の声も艶めいて、色っぽくてゾクゾクした。
 こんなふうに——。それはこの先のことも含めて言っているのだろうか。
「あの……わたし——」
 門島がどういうつもりなのかわからない。だが、これだけは知っておいてほしいと思ったが、いざ打ち明けようとすると、彼の反応はどうなるだろうと不安になる。
「初めて?」
 彼のほうから問いかけられて、はい、と小声で答えた。
 もしも彼が遊びのつもりなら、面倒だと思うかもしれないが、彼は驚きもためらいもないという顔で言った。
「そうだといいなと思っていた——嬉しいです、きみを大切にします」
 他人行儀な物言いなのに、心に触れる熱い囁きとなって瞳の体を駆け抜ける。体の奥がどんどん熱を孕み、胎内が溶けてしまいそうになる。
 言葉遣いと裏腹な荒い息が、少し獣じみていて、瞳の心を騒がせる。
 彼はもう一度瞳にキスをし、それからその唇を頬や額へと移動した。
 門島から借りたパジャマはぶかぶかで、もう瞳の体からほとんど外れかけていた。彼のまさぐる手が、瞳の乳房に触れた。
「……ぁ」
 生まれて初めて、男性に胸を触られた。長い指がその突端を探り当て、そっと指先で擦られる。じわりと熱いような、くすぐったいような感覚が溢れ、瞳の乳房が熱っぽく張ってくるのを感じる。乳頭が固くなり、ピンと勃ちあがる。
 柔らかく乳房全体を手のひらで包み、彼はもみほぐすように愛撫した。すっかり固くなった乳頭が彼の手のひらに触れる。
「あ……っ、あぁん」
 意図しないのに、上擦った嬌声が漏れてしまう。
 彼の手が胸から下へと移動し、その代わりに唇が胸の尖りをついばんだ。
「ゃあっ……あぁん」
 びくん、と大げさに体が跳ね上がる。
 柔らかい舌で先端を包まれ、舐められるたびに瞳の体がびくびくと震える。止めようとしても止められない動き、そして押さえられない声に瞳は戸惑う。
 自分の体じゃないみたいに、コントロールできない。
「……ぁ、……んん、……や、……かど……しま……さぁん」
「瞳さん、なんて可愛い声なんだ」
 彼は一瞬瞳の肌から顔を離して言った。放置された乳頭が寂しげに立ち上がったまま、次の刺激を待っている。
 再び彼は瞳の胸に顔を埋めた。コリコリと舌で愛撫された乳頭から、彼女の全身へと電気ショックのような衝撃が広がる。
 足の間が熱くなり、潤ってきたのがわかる。
 胸に与えられる小刻みな快感に、瞳の全身がほてって、宙に浮いたようにふわふわとした気分になっていた。何度も後ろ髪をシーツに押し付けて、逃れようと足掻くように体を突っ張っているうちに、彼の指先がふと、瞳の恥ずかしい場所に触れた。
「……ぁっ」
 聞こえるか聞こえないかのかすかな悲鳴と、一瞬の体の強張りに、彼の手がふと動きを止めた。彼が何をしようとしているのか、瞳にもわかって、胸の奥がとくんと切ない鼓動を打った。
 覚悟はできている。望んで彼に捧げるのだ——。
 その思いを伝えようと、瞳は門島の胸にすがりついた。
「怖がらないでいい」
 耳元で甘い声が囁く。
 彼の指が柔らかい花びらの間を分け入り、指の腹で浅くなぞった。
「……っ、……ぁ、ん」
 熱いのか冷たいのかわからないような奇妙な触感が体の中心を走る。瞳の下肢の間からとろとろと温かいものが沁み出してきて、彼の指を濡らしているらしい。彼の指が花芯を撫でるように動くと、湿った音が聞こえる。
 滑りを帯びた彼の指は抵抗なく、さらに深い場所へと入ってきた。
「……あ、……っ」
 軽い衝撃に、瞳の体がぴくりと撥ねた。
「痛い?」
 労わるような穏やかな声が問いかける。
 痛くはないが、恥ずかしいのと、少しだけ怖いという思いに息を詰めながら、瞳がやっとのことで首を横に振る。
 唇が再びふさがれた。柔らかく口づけられ、目を閉じると体の力が自然に抜けていった。ふわりとほころびたのを察したかのように、彼はさらに奥へと入ってくる。
 瞳を傷つけないようにと、慎重すぎるくらいゆっくりと進んでくるのがわかる。
 指の腹で蜜壁を開かれていき、彼の指が根元まで収まった。
「苦しくない? 動かしていいですか?」
 どこまでもやさしく扱ってくれることが嬉しい。彼女が頷くと、もどかしいほど丁寧に、彼は瞳の蜜洞を愛撫し始めた。痛くはないが、異物が体の中を動くのがくすぐったいような奇妙な感覚だ。
 門島の左腕が瞳の頭の下に回り込んで、彼女の背中を引き寄せた。瞳はそのまま抱き込まれて目を閉じる。守られているような気がして嬉しい。
 肌が密に合わさった時、彼のほうが体温が高いと思った。
 彼の鼓動を聞きながら、胎内に彼を感じて、切ない感情が生まれた。彼のものになりたいと真剣に思うのに、彼はひどく慎重だ。
 ゆるゆると蜜襞を擦り上げられ、瞳は何度も小さく震え、時折仰け反ってしまう。よがり声を上げそうになるのをこらえていた時、彼の指先が瞳の膣洞の浅い一点を擦った。
「ああ……っ」


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