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蜜夜の花嫁 〜皇太子様に魅入られて〜

橘かおる / 著
gamu / イラスト
ISBNコード 978-4-86457-050-3
サイズ 文庫本
ページ数 272ページ
定価 640円(税込)
発売日 2014/03/17
レーベル ロイヤルキス
発売 ジュリアンパブリッシング

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内容紹介

「いじられるの、初めて?」 離宮へ避暑にやってきた活発な公女アナは、川で負傷した男を救う。煌びやかな装飾を纏う麗しい男は隣国の王子フランツだった。目覚めたフランツは助け出したアナではなく、双子の姉アガサへ“命の恩人”と勘違いして口説いてしまう。本当はアナを愛している証と、フランツは甘い唇でアナの心を蕩かせ、無垢な純潔を淫らに散らし、欲望を刻んでゆく……。素直になれずにいたアナも熱い愛撫に幾度も許してしまい!? 蜜夜に誓う濃厚ラブ?

人物紹介

マルガリータ・アナ・ゴトフリー

ハイランド公国の公女。
活発で元気溢れる双子姫の妹。
姉・アガサと共に、民衆からも愛されている。

フランツ・エーゼルバッハ

リリエンタール王国の王子。
救ってくれた、乙女に一目惚れ?

立ち読み

 フランツは苦笑し、ベンチにアナを押し倒した。
「こんなことをする気はなかったのですが、自衛手段ということで」
「何が自衛手段ですか、放して!」
 腕を上げて肩を押したら、両手をとらえられ、掌に代わる代わる唇を押し当てられた。ぞくぞくする。きゅっと眉を寄せたのを見て、フランツが喉で笑う。
「感じましたか? やはり敏感なのですね」
「ち、違います。気持ち悪くて悪寒がしているだけ……っあ、や、やめて、ン」
 強気で言い返した語尾が艶声になったのは、両手を押さえつけられたまま、胸にキスをされたからだ。ただのキスではない。布地の上から歯を立てられやんわりと噛まれた。ずきんと腿の間が疼く。
 いやいやと首を振るが、男の体重で圧し掛かられては身動きするのも難しい。
「嫌というわりに、乳首はピンと尖っていますよ。触ってほしいのかな」
「そんなことあるはずが……」
 反論する間も、フランツは舌で乳首をくすぐった。何度も舐られると、布が唾液で濡れてくる。
「ほらレースの下に赤い実が見える。芯が通ってこりこりしていますよ」
 濡れたせいで透けてしまった乳首を、フランツがぎゅっと押した。びりっと快感が走り、アナはなんとか口を閉じたままやり過ごしたが、耐えきれない吐息が我慢できず零れてしまう。
「艶めかしい。声を聞くより吐息の方がよほど……」
 覆い被さったままフランツが耳許に息と声を吹き込んだ。そのまま耳を嘗められて、周囲の肌が粟立った。
 四阿の中といっても屋根があるだけで四方は素通し、全くの野外だ。いつ誰が来るかわからない。こんなところを見られたら、ひどい噂を立てられるのは目に見えている。
 頭の中ではわかっているのに、施される愛撫で、逃げようと動かしていた手足からどんどん力が抜けていく。なし崩しに抵抗する気持ちも薄れていった。残るのは淫らな疼きと喘ぎ声ばかり。
 腕は一纏めにされ頭上で押さえられる。もう一方の手でフランツは胸を覆っていたレースを引き下ろした。
 乳房が白日の下に晒される。風に嬲られて、それでなくても硬くなっていた乳首がきゅっと凝った。それをさらにフランツの指が押し潰す。痛いのにその下から快感が生まれてくる。片方を指で弄られ、もう片方は唇に含まれて強く吸われた。
「ああ……っ、あっ、んんっ」
 強い快美がアナの全身を震わせる。堪らなかった。ここがどこかなど些細なことに思えてくる。そんなことを考える余裕もすぐになくなった。頭の中が快感で染め上げられていく。
 いつ腕が自由になったのかわからない。気がつくとフランツの頭を抱え込んで、胸を突き出していた。代わる代わる嘗められ吸われ、指で弄られたり爪を立てられたり。何をされても気持ちがいい。
 髪を乱しながら、アナは喘いだ。ぴったりと合わさった身体で、フランツも昂っているのが伝わってくる。彼は腰を卑猥に動かしながら、布越しに自分のモノを擦りつけてきた。深い官能的な呻き声が聞こえてきて、フランツも感じているのだと思うと、総毛立った。触れられたところすべてが疼いて堪らない。
 腰をぐりぐりと押しつけられているが、実は一番それを擦りつけてほしい場所は、とても口では言えないところだ。疼きを少しでも和らげようと、腿を擦り合わせる。
 それを察したらしいフランツが手を這わせてきたが、コルセットその他に阻まれて、上からの侵入は諦めたようだ。
「本当にこれは貞操帯だな」
 ぼやいて、今度は直接下半身に触れてきた。スカートの上から腰などを触っていたが、もどかしくてアナが身動ぐと、裾を捲り上げる。
「可愛い膝だ」
 ストッキングを穿いた膝を撫でられた。
「困ったな。こんなところでするつもりではなかったのだが。だめだ。止まらない。あなたのせいだ。どこまで深みに誘うつもりか」
 誘ってなんかいないと言い返そうとしたのに、その前にフランツにキスされて、言葉を呑み込んだ。舌と舌を絡めるいやらしいキスが、ますます身体の熱を高めていく。
 身体をずらしたフランツが膝にキスを落とす。その手が這い上がって、布越しに内股の際どいところをなぞった。けれど疼いているのはそこではない。無意識に腰をずらし、フランツの手を中心に誘導する。
「ん? おねだりかな? ここに触れてほしい?」
 手が下着の中に入ってきて、ふっくらと盛り上がった場所を指で触られた。和毛に包まれた場所を何度も撫でたあと、試すように指が一本中に入ってくる。奥を探られると、じわりと華蜜が滲んだ。
「濡れてきた」
 くちゃりと卑猥な水音がする。弄り回されて快感が広がった。ぞくぞくするモノが背骨を這い上がり産毛が逆立つ。じんと脳髄が痺れた。
「あ、や……、そこ、やめて。おかしく、なる……、やあっ」
「おかしくなればいい。私はあなたに出会ったときからおかしくなっている」
 ドロワーズの紐を解かれ、引き下ろされる。敏感な内側の腿にフランツが口づけ、愛撫の痕を散らしていった。秘密の場所にも口づけられる。
「いやっ、あ、ああ、……んっ。そんな……、ところ、やめ……ン」
 あられもない肢体を晒しているのはわかっていた。こんなことを許してはならないことも。胸は剥き出しで、スカートは捲り上げられ下着もずらされて。でも快楽に蕩けた身体ではどうしても抵抗できない。そうして無自覚な媚態に身体をくねらせ、フランツを淫らな罠に捕らえ続けていた。
「ここも綺麗だ」
 フランツの息がかかり、秘めやかな場所が戦いた。何度も指を入れられかき回される秘裂の奥からは、次々に蜜が溢れてくる。二本目の指が挿入されてもほとんど痛みは感じなかった。それどころか、疼いて堪らないところをもっと強く刺激してほしい。
「すごいな。中がうねっている。いい子だ、ここの使い方をもう覚えたんだね」
 奥を擦られて堪らない気持ちにさせられる。
 もっとして。
 唇が動いて言葉を綴る。潤んだ瞳がひたとフランツをとらえた。逞しい身体がぶるっと震える。


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