書籍詳細
ケモノな若頭は独占欲を隠さない
ISBNコード | 978-4-86669-036-0 |
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サイズ | 文庫本 |
定価 | 713円(税込) |
発売日 | 2017/10/05 |
レーベル | チュールキス |
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内容紹介
人物紹介
神宮寺つばき(じんぐうじ つばき)
極道の祖父を持つ高校生。18歳。
5歳の頃に両親が他界し、祖父に引き取られた。
玖条蒼也(くじょう そうや)
鬼龍会の若頭。36歳。
命を救ってくれたつばきと組長に命を捧げて守ると誓っている。
立ち読み
「やっ、ああぁっ……!」
口の中で胸の先を転がされ、ひと際大きな声が漏れた。凝った先端を生温かい舌で舐められたり吸われたりすると、どうしようもなく感じてしまう。まるで痙攣したようにびくびくと四肢がのたうち、陸に上がった魚みたいに身体が跳ねた。
「玖条……も、や……ぁっ」
「まだまだこれからなのに、何言ってんだか」
胸から顔を上げた玖条は、バスローブの紐を解いた。わたしから剥ぎ取ったバスローブをベッドの下に放ると、すぐさまショーツに手をかける。恥じらう間もなく両足を持ち上げられて、ショーツを抜き取られてしまった。
「や……見ないで……」
膝立ちで見下ろされて視線が絡むと、ずくりと下肢が疼く。多分、これから起こることを無意識に理解して期待しているのだ。ただ見られているだけなのに、肌が燃えるように熱くなっていき、なぜだか視界が歪んできた。
「そんな目で見られると、悪いことしてる気分になるな」
自身のシャツのボタンを外して脱ぎ去った玖条は、わたしの両足を大きく広げさせた。胸を弄られたことで濡れそぼっている恥部を眺めると、そっと指を添わせる。
「やぁっ……」
「逃げるなよ。可愛がってやれないだろ」
反射的に逃れようとするわたしを咎めるように、片手で内股を押さえつけた。足を閉じようとしても叶わず、ぬかるんだ場所に玖条の指が沈んでいくのを眺めていた。
もっとも恥ずかしい場所が、大好きな人の目に晒されている。身悶えそうな羞恥を味わっているのに、身体の中から蜜が溢れ出ているのはなぜだろう。
「いい具合に濡れてるな。そのままいい子でいろよ」
「んっ、あぁ……っ」
ぬちゅりと卑猥な音を立てて、空洞に中指が埋められていく。強烈な異物感に喉を反らせて耐えていると、今度は親指が割れ目の上にある粒を擦った。その刹那——。
「やあっ、あああ……っ」
目の前が白くかすむほど強い快感に襲われた。空洞に侵入している玖条の中指を締め付けて、その節までもありありと感じてしまう。
「そこ……っ、弄らない、で……変になる、から……あっ!」
「ここで感じとかないと、後がつらいぞ。よく解してやるからおとなしくしてろ」
溢れた蜜を塗りたくるようにして、親指で粒を刺激される。そのたびに内奥が切なく疼き、ぐずぐずに溶けていく。すると今度は二本の指で粒を扱かれて、秘部がわなないた。
自分の身体がこんな風に変化するなんて知らなかった。性行為がどういうことかなんて頭で理解していたつもりだけど、理解と実感はまったく違う。
「は……ぁっ……やぁっ、んん……ッ」
粒を弄られているだけでもおかしくなりそうなのに、玖条は空洞で指を行き来させた。指の腹と内壁が擦れ合い、下腹部が甘く蕩けてしまう。時折内部を引っ掻くように強く押され、いやらしく腰が揺れ動く。
……自分の身体が自分のものじゃないみたい。
全身をいいようにまさぐられて、四肢から力が抜け落ちた。なされるがままでいると、不意に玖条は指を引き抜いた。濡れた指先を舐める仕草はとても淫らなのに、目を離せない。
視線を感じたのか、薄く笑った男はわたしの両膝を左右に割り開いた。蜜に塗れた恥部に顔を埋めると、舌を割れ目に沈ませる。
「やめ……っ、そんなとこ、汚い……から……あっ!」
玖条の舌先が、恥部にまとわりついた蜜を舐め上げた。
ありえない場所を舐められている。その事実に目を背けたいのに、身体はひどく悦んでいるようだった。舌が割れ目を往復すると、その生々しさに肌が粟立つ。蜜を啜り上げる音にすらはしたなく喘ぎで答えてしまい、理性が焼き切れてしまいそうだ。
「嫌がっても止めてやれねえよ。悪いな」
「あっ、ん!」
呼気がかかるだけで、敏感になっている粒が震える。玖条が唇を離したのは一瞬だけで、今度は剥き出しの粒を口に含んだ。
「いやッ……んっ、ああぁっ」
生温かい口内で粒を嬲られて、腰が跳ねた。自分で弄ったことがない場所なのに、玖条に暴かれたことで、そこが快感を得られる場所だと知ってしまった。
いつしか羞恥心は快楽に変換されて、秘部は潤んで溶けている。どうすればいいのかもわからずに、ただ襲い来る愉悦の波に耐えていると、やがて玖条の唇が離れた。
「だいぶ綻んできたぞ。女を花に例えることもあるが、まさに花だな」
顔を上げた玖条が、凄艶な笑みを見せて唇を舐めた。色気を増した顔つきに意図せず蜜を零したとき、不意に背中を向けられる。
……綺麗。
玖条の背中に咲く蓮の花、それに肩から首筋に伸びる鬼火は、玖条の人生の縮図だった。
過去にお母さんと縁があったことを知って、自分は身代わりで大事にされているのかと苦しくなった。でも、そうじゃなかった。わたしは特別なんだって、覚悟を決めろって言ってくれたから、もう過去を気にすることはない。
「——つばき。お前を俺の女にする」
振り返った玖条は、すべてを脱ぎ去っていた。避妊具をつけた欲望が目に入り、反射的に目を瞑る。すると喉を鳴らした気配と共に、膝裏を抱え込まれた。
「や……っ」
思わず目を開けたわたしの視界に、玖条の不敵な笑顔が広がる。胸が鷲づかみにされたみたいに苦しくなったとき、身体の中心に圧迫感を覚えた。
「よく見て覚えておけ。今日からお前は……俺だけのものだ」
「あ、あああ……っ!」
ぐぷっと湿った音を立てて、玖条の欲望に貫かれた。
肉が引き攣れたような痛みと体内を圧倒する暴圧に襲われて、身体が萎縮してしまう。他人を身体の中に受け入れることがこんなに痛みを伴うものだなんて、初めて知った。でも、それを玖条が教えてくれたことが、涙が出るほど嬉しい。
内部に侵食する玖条の昂りが最奥まで到達すると、額に汗を滲ませた男が吐息をつく。
「大丈夫か?」
「ん……玖条……好き……」
自然と気持ちが口から零れたとき、中にいる玖条自身の質量が増した。限界まで押し拡げられた内壁は悲鳴を上げてしまいそうなのに、心は喜びを訴えている。繋がっている部分から愛されていることが伝わってくるからだ。
「困ったやつだな。こんなときに可愛いことを言うんじゃねえよ」
玖条はそう言いながら、ゆっくりと腰を動かした。熱の塊が行き来するたびに濡れた音が耳に届き、疼痛が全身に広がっていく。浅く呼吸を繰り返しながら痛みを堪えるように歯を食いしばると、双丘を揉み込まれる。
「力抜け。動けないだろ」
「そんなこと言われても……んっ、あっ……やぁっ」
張り詰めた胸の中心をぐりぐりと手のひらで摩られ、甘い痺れに襲われた。意図せず身体の強張りが解けると、玖条が繋がりの上部に手を移動させた。さっき散々指と舌で弄られた粒をふたたび弾かれて、思い切り声を上げてしまう。
「あんっ、や、あああ……っ」
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