書籍詳細
こじらせ御曹司の初恋相手が私だなんて聞いてませんっ!?
ISBNコード | 978-4-86669-063-6 |
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サイズ | 文庫本 |
定価 | 754円(税込) |
発売日 | 2018/02/08 |
レーベル | チュールキス |
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内容紹介
人物紹介
都築小春(つづき こはる)
幼い頃にできた右頬の傷にコンプレックスを持っており、
それが原因で恋ができない。
普段は厚化粧で傷を隠している。
寺内悠斗(てらうち ゆうと)
テミング株式会社の御曹司。
自社にエントリーしてきた小春を自らの専属秘書に据えた。
立ち読み
「上手だ」
「……本当?」
「ん」
再び唇が甘く重なる。
小春の腕が自然と持ち上がり男らしい首に絡められた。音を立てつつ夢中で舌をすり合わせ、唇の愛撫を受け入れては同じように彼を攻める。触れ合う肉体が揺れて、彼に撫でられた下腹部がじぃんと疼いた。何かが自分からあふれようとしている。
小春が口づけの恍惚に酔い痴れていると、彼の唇が顎の先から白金の鎖が絡まる首筋へ、そして鎖骨へ、胸の谷間へと流れるように這い落ちた。
尖らせた舌先で、胸の尖りを弾いたり乳房へ押し込まれたりする。そのたびに体の中心に向かって大きな感情の波が打ちつけられる。背筋が震えて腰が揺れる。
己に生じた波が快楽であることに気づいたとき、甘ったるい声が唇から放たれた。
「はあっ、あぁ……」
勃ち上がった突起を、ちゅーっと吸われると背筋が浮き上がる。強弱をつけた巧みな刺激に、彼の思うがまま翻弄された。
——胸、触られると気持ちいい……
女性の性感帯だと聞いたことはあるが、自分で触ってもなんとも思わないから信じていなかった。それが寺内の手で形を変えられるたびに、快感の波が体の中央を駆け抜ける。
さまよう眼差しが彼を捉えると、寺内は胸の先端に吸いついては乳房を根元から揉みしだいている。……また変な声が漏れた。
彼が乳首を咥えたまま目線を上げる。前髪の隙間から互いの視線が絡まって、小春の心臓が大きく跳ね上がった。
彼女がこの声を出すときは拒絶ではなく、ただ動揺しているだけと学習したのか、笑みを浮かべる彼はチュパッと音を立てて乳首を解放した後、目を合わせたまま舌先で硬くしこる尖端を柔肉へと押し込む。
あまりの卑猥な光景に小春の拍動がどんどん速くなる。この行為で心臓が破裂してしまうのではないかと、愚かなことを考えてギュッと強く目をつぶった。
しかし視界が闇に閉ざされると感覚が鋭敏になる。瞼の裏では、寺内が己の乳房にむしゃぶりついている様子が浮かび上がって呼吸が逼迫した。
「ハッ、ハァ……ッ」
ときには胸の尖りを摘まれて腰が跳ね上がる。確実に感じていると分かる反応に気をよくしたのか、寺内が執拗に乳房を嬲っては小春を本格的に攻め始めた。
乳首に吸いついて舌で転がしつつ、手のひらは体のラインをなぞって芸術的にくびれる腰を指先でまさぐる。
くすぐったさに身をよじる小春の手が彼の肩をつかみ、止めたいのかこのまま続けて欲しいのか分からない力を込めた。
「んはぁっ、ああ、んあ……っ」
唇と舌と指によって飽くことなく刺激が注がれ、小春の女の部分が満たされて目覚めようとしていた。肉体が蕩けて彼を受け入れるために花開く。蝶を誘う甘い蜜が花弁をコーティングする。
ふわりと立ち昇る女性の香りを嗅ぎ取った寺内は、相変わらず乳房を味わいながら手のひらを下肢へと下ろした。合わさった太ももの内側へ侵入し、細くて長い両脚をぐっと大きく開く。関節が柔らかいのか、ふしだらなほど限界まで広げられて、左右に引っ張られたクレバスがかすかな隙間を開けた。
寺内は、じゅうっと卑猥な音を立てて乳首に吸いついてから名残惜しげに体を起こし、まだ誰にも触れさせてない花園を見つめる。ほころびかけて蜜を溢れさせる美しい花弁は、ひくひくと震えて暴かれる瞬間を健気に待っていた。
視線に気づいた小春が、いやいやと幼子のように首を小さく振る。
「見ないで……」
「なんで? すごく綺麗だ。ピンク色で、濡れて光ってて、柔らかそうで、美味しそう……」
「やだぁ……」
そんな解説しないで。そう言いたかったのに羞恥が大きすぎて、両手で顔を覆い唇を噛みしめる。
何も身にまとっていない状態で大股を開き、隠すべき秘部を異性に見せつけているなんて、死にたいぐらい恥ずかしい。鼓動がより激しさを増して叫びたいほどだった。
なのに抵抗できないのは、寺内が頬を染めて満足そうに凝視しているからかもしれない。もう彼を拒絶したくないとの心が抵抗力を削いでしまう。
「あっ!」
不意に男の長い指が花弁をそっとなぞった。それだけで小春の腰は派手に揺れ、微電流が下腹全体に迸る。昂る精神が理性を瓦解させて、小春を甘ったるく喘がせた。
寺内は指先に蜜をまぶして花弁の内側を上下に往復し、肉の輪を少しずつ広げていく。そのたびに震える彼女の太腿を空いた手で慰めながら、ゆっくりと慎重に開花させようとした。
「んうぅ……ふぅっ、うっ」
もどかしい刺激が局部からじわじわと全身へ浸透し、悶える小春の尻が揺れて快楽の証が秘裂からさらに垂れる。慎ましいけれど淫猥な踊りに、天へ向けて勃ち上がる男の漲りから先走りがタラタラとあふれた。
寺内は入り口をなぞる指を注意深く蜜花へと沈めていく。が、半分ほど挿れたところで閉じられた蕾が侵入を拒んだ。
「……いっ」
痛い、と声が漏れそうになるのを小春は唇を噛みしめてこらえる。すぐに彼は気づいたようで、指を動かさないよう、そっと唇を塞いで舌を絡め合った。
キスの温もりと心地よさを学んだ小春が彼の唇に応えると、痛みで強張っていた肢体から力が抜ける。
口づけの隙間に彼が囁いた。
「声、我慢するなよ。よけいに痛むから」
「だって、ヘンな声、やだ……」
「俺しか聞いていない」
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